メンバー
篠塚: 名前きめる前にメンバーはいました。演ろうっていう友達はいて、楽器は弾けないんですけどね。とりあえず演ろうっていう、口だけの バンド状態だったんですけど。ベースのやつが楽器弾けなかったから。まぁ、高校生の時にバンドを始める同じ理由みたいなもので。高 校生の時は、僕が誘われたのは楽器を弾けるから誘われたんですけど、僕が組むなら楽器を弾ける弾けないは関係なしで。弾けないやつ を入れるのはリスキーだと思うんですけど、自分の中ではそういうものじゃないって。もうそこは商業じゃなくて好きな奴と演りたいか らやるんだよって。
二位: それはもう楽器云々というより、人柄だね。
篠塚: 人柄ですね~。友達です。最初に皆でゲームを買いに行きましたからね。完全にロックバンドをやろうっていう発想じゃないですから ね。バンドを組んで自分んらがいいんだと思ったものは一生懸命やって、精一杯やってそれが誰かのレベルに届かなくても、俺たちこの バンドで集まって良かったよなって思えるような。どうせやるなら、例えばおじさんになった時に無名だったけど、俺にとっては最高の バンドだったんだ」って言うのがカッコいいなと思っちゃって。で、ライブハウスの店長だけは、ぽそっと「あ~、いいバンドがいたね ~」っていうバンドになりたいっていうか。そういう残り方をしたいですね。
二位: なるほどね。ビンゴだね。ロックバンドあるべきっていうか。楽器が凄く長けているからって高いお金を払ってサポートで弾いてもらう とかよりもさ、こいつと一緒に音を出したら楽しいんだよなっていうのが広がっていくほうがいいよね。
篠塚: そうですね。ロックバンドかもしれないですよね。
二位: それをやりたいのか、音楽を追求するのかっていう。
篠塚: あ~、やっぱりそういうことなんですね!
二位: そうそうそう。音楽を追求するんだったら、バリバリに弾けるやつを連れてくるだろうしさ。
篠塚: お金を払ってでもですよね。音楽的になら。そうですよね~。
二位: そう。そこの大きな違いがまざまざとですね、この話は。
篠塚: そうかもしれないですね。自分で選んだ道がそういうことだったかもしれないですね。二位さんの話もそうですけど、TIME SLIP RENDEZVOUSもドラムの方が腱鞘炎で叩けなくなくなった時に、辞めさせずに一緒にステージに上がってドラマーがキーボードを弾い てたっていう話とか。
二位: そうそうそう。キーボード弾いてたね。
篠塚: ドラムはサポートで入っているんだけど、なんで元のドラムの人が横でキーボード弾いてるのかって。メンバーだから一緒にいたいって いうことなんでしょうね。そういうエピソードってこのバンドを始めてから聞くようになったんですよね。おそらく僕らがそういう姿勢 になったからだと思うんですけど。
二位: やっぱり「面白いな」っていうバンドは意外とそういうもんでさ。結構上手いなっていう人でも「やっぱり僕はこのバンドでなければ叩 けないんですよね」って言われるとキュンとくるもんね。そういう事があるよ。ロックバンドってそうだよね。 頑張る!?
篠塚: 最近、LOOKの斎藤さんと話して、似たような話になったんですけど「しの、頑張るなよ」って。ダサいヤツに限って、メジャー行ったらい きなり頑張り始めるから。で、「感謝系」のバンドになっちゃうからって。「みんな、ありがとうー!みんなのお陰で今日の俺たちはいるよ」 みたいな。そんな感謝系になるなよって言われました。感謝系ってなんだと思いながら(笑)
二位: 感謝系か~(笑)。
篠塚: まぁ、そういうのはあるじゃないですか。で、「お前らはどうなの?」って斎藤さんは思ったみたいですね。俺に対してもそうだし。感 謝してるのはもちろん当然ありますし、ありがとうも当然そうですけど、そこだけで完結するんではなくて、人がいるからじゃなくて、 そのバンドはお前がやりたいからやってるんだよなって。それだったら、「ありがとう!でも、俺は言いたい事があるから言うわ!!」 みたいな感じがいいんでしょうね。
二位: なんかね、「ありがとう」だけだと短絡的に言うと「チケット買ってくれてありがとう、以上!終了!!」みたいなね。
篠塚: まぁ、カッコ書きで言っちゃえばね。そうなりますよね。「みんなが来てくれたから今日のライブができたんだよ」って言っちゃうとチ ケットの話になっちゃいますもんね。
二位: ちょっとで塞ぎこんでた時期もあったわけじゃない。で、結構バンドをやるってことには燃料を使うんじゃない。
篠塚: 使いますね~。特に15年も同じメンバーでしかやっていなかった人間が、それも社交性がある程でもない僕が、メンバーいなくなったっ て時はね。
二位: それって、仲良くても色々と物事を進める上でペースが違ったりすると、ぎくしゃくしたりすると思うんだよね。価値観が一緒でも。そ のへんのバランスは15年続いた時は良かった?
篠塚: う~ん。結局、僕が作詞、作曲をしてたから。 コミュニケーション
二位: やってよって言われて加入したけど、ずっとリーダーやっていた感じ?
篠塚: 曲はいつの間にか全部僕がやってましたね。最初はヴォーカルも書いてたんですけど、書かなくなって、最終的に僕の曲だけになって、 ヴォーカルが抜けてからは僕が代わりに歌ってたっていう形になりましたね。
二位: そうなると、ブッキングの窓口なんかもそうなってくるんでしょ?
篠塚: 自然とそうなりますね。
二位: そういう変化に対して、何か自分の内面が変わったなと思うことあった?
篠塚: ありましたね。話す事が出来るようにはなってきましたね。性格は変わらないですけど、人見知りなままなんですけど。この人は嘘つい てないなとか、嘘ついてるなっていうのがちょっと分かるようになってきた。
二位: そうだね。多くを経験したり、たくさんの人に会ってると、洞察力が身についてくるっていうのはあるだろうからね。
篠塚: そうですよね。本質はどうかって話ですね。言葉はどうであれこの人は信用したいな、好きだなって思う人とだったら喋れますけど。
﷯二位: 俺のしののイメージはよく喋る人だよ。
篠塚: え~、マジですか。それは好きだからですね。場合によっては、本当にちょっとこの人無いなってライ ブハウスの人とかは、挨拶の一言で終わってしまいますからね。
二位: はは(笑)。そう言えば凄かったじゃない、この前イベントやる前にちょっとだけミーティングをしま しょうかっていうのが、ちょっとどころじゃなくて「朝か~! これはミーティングじゃないな?」っ ていう感じでさ(笑)
篠塚: あ~(笑)飲み会ってうか。

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