自主イベント開催
二位: で、今のバンドが転がりだして、自主イベント「反撃フェスティバル」をやろうと思ったんだよね。でかいよね、これは。
篠塚: 大きいと思いますね。あの時(2013.5.5)やったことは、受動的じゃ駄目だっていう発想。ネガティブな形かもしれないですけど…。ネ ガテイブじゃないか。でも、ポジティブでもないな。
二位: あっ、攻めでもないんだ。
篠塚: う~ん。諦めに近かったんでしょうかね。
二位; えっ、どういうこと?
篠塚: 待ってても誰もやってくれないから。
二位; うんうん。なるほどそれは分かる。経験あるよ。
篠塚: 分かります? ブッキングとかでも呼んで欲しいな、呼んでもらう為にはちょっと遊びに行こうかなっていうのは、僕は得意ではない し。そういうことじゃなくて。呼ばれる前にやろう。やりたい人がいるなら誘おう。QueとMOSAiCでこの前やらせてもらいましたけ ど。まずやりたい人とやろうって気持ちで。それはバンド組むのと同じだと思うんですよね。発想は。完全にそっちに振り切っちゃてる んですよね。ちょっと寄せてるじゃなくて、完全に振り切ってるんですよ、このバンドになっちゃった瞬間に。もう金とかそういう問題 じゃなく、やりたい箱でやりたい人と本気でやってみようと。それが当然、良いっていう人と悪いっていう人がいて、こうやった方がい いとかの意見はあるけど、そもそも、音楽をやろうから、バンドやろうに切り替えた僕としては、音楽だったらこっちにしたら絶対良い のに、バンドをやろうと振り切ってると、「誰の思い通りにならないからバンドって楽しいじゃん。」に変わっていくんですよ。「俺の 思い通りになったら、それはバンドじゃなくねぇ?」みたいな。もっと俺の思い通りにさせないでくれって。
二位: 自分も含めて、誰の思い通りでもないか。
篠塚: そうです。自分も思い通りになっていない。だからメンバーが「つまんねぇ」って言いてきても、僕も思い通りになっていないから、別 に﷯そんなもんじゃんって。
二位: これは深いな~。人生論だね。
篠塚: そうした時に、単純にそういうやり取りをして嫌じゃない人、話をしても辛いと思わない人とやろうと 思って。それで二位さんとMOSAiCでやろうと。
二位: ありがとう。 アート
二位: その「反撃フェスティバル」は、ただバンドを集めるだけじゃなくて、いろんな芸術家って言っていいの? アーティストかな? 集め たじゃない。写真の人、絵を書く人とか。
篠塚: 参加した人の中には、ただやりたいだけの人もいてアーティストと呼べるかどうかという人もいますけど。でも、同立で扱ってますよ。
二位: これはどうやって知り合ったの?
篠塚: 募集ですね。インターネットで。昔だったらライブハウスに張り紙したりだったでしょうけど。
二位: 結構集まったの?
篠塚: いや、そんなに沢山ではなかったんですよね。でも、予定していた人数が来たら止めようと思っていて、その人数は来ましたね。もっと 頑張って募集すればちょっと違ってたかもしれないんですけど。
二位: じゃあ、ちょうどいいくらいの、断らなくてもいい具合で集まったんだ。ジャンルとかレベルの制限とかしたりしたの?
篠塚: う~ん、やりたい人募集ですかね。経験者不問みたいな。経験者じゃなくても私でもやってみてもいいんだっていう枠を作りたかった、 むしろやったことのない人どうぞみたいな。
二位: へ~。その後、繋がった人っているの?
篠塚: 結構いるかもしれないですね。僕ともそうなんですけど、参加者同士で繋がったりするんで。文化っぽくなっている節はありますよね。
二位: は~、なるほどね。バンドとアーティストが縦ラインとしたら、それよりも横で繋がっている可能性があると。
篠塚: 僕はどちらかと言えば、そっちを推奨していたんで嬉しかったですね。結果的に。
二位: それはいいことだよね。
篠塚: 僕らが、みんなと友達になってみんなと遊べるかっていうと実際そうではないし、友達を作るのが目的ではないし。実際に僕のキャパも ないから、全員と仲良く友達になるのなんて事実上無理だし、性格上無理なんでね。だからと言って、一人をピックアップしてというこ ともしないので。確実に言えるのは、この人いいなっていう人がいたら、勝手に仲良くなって欲しいなっていうのはありましたし。それ は結果、僕が思った売れる、売れないじゃなくて、やって良かったに繋がるというか。参加して良かったに繋がるのかなという気がした んですよね。結局、反撃フェスで僕がしたかった事って、僕はライブハウスに行って、ライブハウスに出てその場所を好きになったって いうタイプじゃないんですよ。ライブハウスを大好きとも言いがたいんですけど。でも、ライブハウスで人生が変わったのは確かなんで すよね。僕はライブハウスでバンドの音楽を聴いても好きになったとか、趣味がそういうロックを聴くようになったとかよりは、人生が 変わったんですよね。ロックを聴いて。変わっちゃったのかもしれないし、変わりたくないのに変わったかもしれないし。僕は変わって しまったから。
二位: 当然だけど、なんか変わるんだよね~。知ると知らないとではね。通りすぎるだけでは分からないけどさ。 影響
篠塚: 僕が単純に影響を受けたのはブルーハーツかな。ヒロトさんのロックの考え方とかは、もの凄く影響受けてますね。でも、僕はもともと クラシックをやっていたんですよ。
二位: えっ!そうなの?
篠塚: 音楽をやり始めたきっかけとなると、親から習わしてもらったピアノで、バンドを始めたきっかけが、いじめられっ子で不登校で音楽室 にいることが多かったから、そこで、そんなの関係なくただギターが弾ければいいと思ってくれた奴が誘ってくれて、そこからバンド始 めるんですけど。結局、自発的に音楽をやるってことはなかったんですよね。子供の頃はやらされている感が強かったし。ブルーハーツ は、僕の鍵を開けてくれた感じですね。でもクラシックをやっていた僕からしたら、これは音楽なのかって思ってしまったんですよ。簡 単だなって。僕が聴いても分かるくらいに。でも、それで感動してしまうというか、特に僕の青春時代というか高校生の時、CDが一番売 れた年だったみたいで、音楽バブルの時代で、リリースしたら売れるみたいな空気があったみたいで、その頃は変にお金を掛けられてい るというか、いいもの作るとかそういうものじゃなくて、余裕のある音楽があったと思うんですよ。
二位: 余裕がある音楽とは?
篠塚: ロックというよりかは、商業ベースのJ-POPというか。テレビに流れたりとかで余裕がある感じがするんですよね。ロックはその逆にい るとはまだその頃気付いてないんですけど。その中で、ブルーハーツに出会って、自分の中ではかなり凄かったんですよ。その後は、the the pillowsやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。あと、一過性のバンドにはなりたくないというか、もともとの目的が違うから、漠 然と「売れるはず無いさ」というネガティブさでもなく、「絶対売れてやる」というポジティブな野心もなく、どっちでもないものに昇 華してしまったんですよね。
二位: 極めるじゃないけど、悟るみたいな感じだね。そうやって割り切ったというか、これでいいんだと思った瞬間に人が寄って来たりするん だよね。
篠塚: 本当にそれは不思議ですよね~。
二位: 不思議だよね。
篠塚: 自分で体感して、これが一人二人なら分かるんですよ。あまりにも色んな事がトントン拍子過ぎて。

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